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チーズを教える 台湾編 1 | 【白糠酪恵舎】豊かさ育むチーズ物語

井ノ口視点

チーズを教える 台湾編 1

酪恵舎と台湾とのつながりの始まりは釧路台湾ビジネスマッチング事業。当時の釧路丸水の近藤社長の誘われてうちの野口(7年前に逝去)を商談会に送り込んだのが初めてのこと。
 その後、台北に井ノ口が出向き、商談会に参加しました。その時は日系の百貨店の日本人バイヤーと話をしました。正直これなら日本でやるのと同じだと思い、台北市内のイタリアンレストランを回りました。そこでイタリアチーズを輸入している業者を紹介してもらい、今度は輸入業者を訪ねました。そこで酪恵舎のチーズを試食させるとぜひ扱いたいと言ってくれましたが価格が全く折り合いません。
 また台北の会社の社員に酪恵舎のチーズを試食してもらい、アンケートをとりました。台湾人は塩が強いのはだめで、トーマ・シラヌカが一番人気でした。
 そんな折東日本大震災があり、台湾は多額の義援金を贈ってくれたことを知り、かつ輸入が現実的でないとの理由から台湾の牧場にチーズの製造技術を普及させようと思いました。そこで当時の物産協会海外部会のS氏とともに台湾の牧場を回りビデオを見せて一緒にチーズを作らないか?と提案しました。しかしいい返事をくれるところはありませんでした。
 しばらくして台北の福華のSさんから連絡があり、苗栗の飛牛牧場がチーズを作りたいと言っているとのことでした。Sさんは台北のイタリアンを回ったときに行った一軒のオーナーで昔、野沢組の台湾支所長をやっていた人です。
日本語ぺらぺらでかつ非常に頭の回転の速い人です。

こうして酪恵舎の台湾チーズ普及事業は始まりました。初年度は年4回訪問してチーズ作りを教えました。初めに二人のTさんが真冬の白糠に一か月滞在してチーズ作りを学びました。僕たちは今までたくさんの人にチーズを教えてきましたが、彼らほどしっかりしたノートを取った人を知りません。老Tさんは高粱酒など様々な発酵食品を手掛け情熱のある人です。一度は引退したのですが、チーズを最後の花道にと驚くほどの熱意で学んでいきました。小Tさん(モシとぼくらは呼びます)は昔、台湾の日産で働いていて彼も非常にレベルの高い技術者です。
 台湾の酪農は日本の酪農と同じように政府が主導して育成された農業部門です。40年前に20人の若者をアメリカのウィスコンシンに送り込み酪農を勉強させて入植したそうです。飛牛の社長Sさんもその中の一人です。
 しかし少しずつ離農していき、S社長も多頭飼育の牧場経営から観光牧場へ経営をシフトしていきました。それが当たって今では知らない台湾人がいないほど有名な牧場です。釧路の和商市場に来る台湾人に「飛牛牧場」というと100%知っていました。

チーズ職人

  • 白糠酪恵舎 代表 井ノ口 和良
             

    福岡出身。18歳で北海道に渡り帯広畜産大学を卒業後、道東へ移住。 酪農と関わり暮らして39年。夢は原材料100%の純国産チーズを作って広めること。

  • 及川 由博

    生まれも育ちも生粋の北海道人。25歳で井ノ口代表と出会い、チーズ作りの虜に。酪農の豊かさを共有しあえる仲間づくりに奮闘中。

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